美冨久酒造(滋賀県) 
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美冨久酒造
所在地:滋賀県甲賀市
代表者:藤居範行さん
設立:1917年(大正6年)
取材者:宮本輝紀(2015年11月19日) |
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美冨久酒造は1917年(大正6年)、江戸時代より交通の要所として往来の街道、東海道五十三次・五十番目の宿場町として有名な“水口宿”の街道沿いに創業されました。水口宿を含む甲賀地域は、往古から交通の要所であり、鈴鹿山系の豊富な伏流水と恵まれた農作地により、滋賀県内の酒蔵の1/3が集中する酒造りの聖地です。旧東海道の落ち着いた街道を挟んで事務所と醸造所があります。 |
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甲賀地域は東の鈴鹿山脈から流れ出る野洲川や杣川の川筋に広がる形で平野が広がり、肥沃な土壌と昼夜の温度差によって米造りに適しており、良質な原料米が安定して収穫できます。 |
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美冨久酒造では伝統技法「山廃仕込(やまはいしこみ)」を得意としています。常の酒造りの倍以上時間がかかり、温度や(もと)の環境管理など技術的に難しい技を使うため、現在ではあまり行われていませんが
旨味と味の腰が強い濃醇で深い味わいのお酒となります。 |
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美冨久酒造では、酒造蔵の2階をフリースペースに改築しています。そのため、2階から酒造りのタンクが見学でき、時期によっては醪(もろみ)の状態も確認できます。 |
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美冨久酒造では、日本酒の楽しさや美味しさをより多くの人々に知ってもらおうと、春の蔵祭り、飲食店を招いての蔵見学など様々な活動をしています。その中で、地元滋賀県の成安造形大学芸術学部とコラボしたラベルデザインのお酒も製造しています。 |
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美冨久酒造を訪問して、特に感じるのが”蔵人・従業員同士の仲の良さ”です。1979年(昭和54年)生まれの藤居範行代表取締役社長を中心として、同年代の峠杜氏他蔵人がお互いを叱咤激励、研磨しながら仲良く力を合わせ一丸となり、より良い酒を目指して邁進しています。「和醸良酒」という言葉が、まさにピッタリ当てはまる人間力の高い酒蔵です。 |