山梨県 本坊酒造 山梨マルスワイナリー 
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山梨マルスワイナリー
所在地:山梨県笛吹市石和町
工場長兼醸造責任者:田澤長巳さん
設立:1960年
取材者:宮本輝紀(2015年11月03日) |
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山梨マルスワイナリーは鹿児島に本社を持つ焼酎等の総合酒類製造メーカー・本坊酒造が、1960年に第1回東京オリンピック開催に即した洋酒生産の拠点として、山梨県笛吹市石和町に設立しました。
笛吹市石和町は甲府盆地の北にあり、中央に笛吹川が流れ、堆積した沖積平地砂礫です。
近くに有名な石和温泉郷があるので、地熱が高く、ぶどう栽培に向いています。 |
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ワイナリーでは、山梨県内ぶどう栽培地の特性を明確にするため、各エリア毎に仕込みを区別しています。
標高250m砂礫土壌の石和地区は柔らかく香りが高く、標高350m砂礫質と粘土質の御坂地区は果実味豊か、標高400m扇状地の砂礫質と粘土質の白根地区は凝縮感、自社圃場のある穂坂地区は標高400〜700mの山麓南西斜面で、「日照時間」が長く「少雨冷涼気象区」のため腰の強い味わい、標高700mの牧丘地区は大きめの石ころを多く含む粘土質土壌で、日照時間が長く、昼夜の気温差が大きいため綺麗な酸が特徴となっています。 |
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醸造はぶどうの育った土地の土壌と気候の個性を伸びやかに発揮させるワイン造りを心がけています。その土地・そのぶどうに合った酵母を選択し、徹底した温度管理を行います。 白ワインは香りを重視して低温にて発酵、赤ワインはしっかりとした色調とタンニンを抽出するために、やや高めの温度で発酵させます。 |
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工場長兼醸造責任者の田澤長巳さんは1965年生まれ、山梨大学発酵生産学科卒業後本坊酒造へ入社されました。ぶどう生産者や畑へ足繁く出向き、開墾や手入れなど一緒に汗を流し、先人の労苦に感謝し土地の良さを表現するよう努力されています。 |