長野・ヴォータノワイン 
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ヴォータノワイン
所在地:長野県塩尻市洗馬
醸造責任者:坪田満博さん
設立:2012年
取材者:宮本輝紀(2014年5月28日) |
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VOTANO WINE(ヴォータノ・ワイン)は、建築家の坪田満博さんが2012年に設立したワイナリーです。 東京で建築設計事務所勤務をしていた30歳後半、イタリアの銘酒”バローロ”を飲み、その美味しさに感激しました。やがてワインのつくり手になりたいという思いが強くなり、53歳で役員まで務めた建築設計事務所を退職、栃木のココファームでぶどう栽培、ワイン造りを1年間研修しました。坪田さんは自分の造りたいワインについて、地質の重要性を一番に考え、その昔海の底だったミネラル豊富な土地を求め、全国各地を調べた結果、塩尻市洗馬の土地に行き着きました。最初の植樹が2002年、塩尻へ移り住み畑仕事に取り組みました。 |
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ヴォータノワインの畑がある長野県塩尻市洗馬の土地は、奈良井川の河川敷にあり、ジュラ紀地層である木曽・飛騨の山々から運ばれてきたミネラル分が、川がS字カーブになって堆積しているところです。その影響で地元の人が「石間(いしま)」と呼ぶ、土を掘ればすぐ砂利の出てくるような、長年耕作放棄してきたような開墾が大変な土地ですが、坪田さんは「だからこそ、自分が思うようなミネラル感溢れるぶどう・ワインが生まれる。」と思っています。栽培は、無化学肥料、無農薬で行っています。 |
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ヴォータノワインは2007年からサン・クゼールにぶどうを委託醸造してもらっていましたが、2012年から自社醸造をスタートしました。ぶどうの特徴を最大限に発揮させるため、サニテーション(衛生管理)をしっかりとし、野生酵母発酵にも取り組んでいます。
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坪田さんはゆったりと穏やかな雰囲気の方ですが、話口調からぶどうやワインへの熱い思いが伝わってきます。畑・ぶどうの木・造り手、三位一体になればいいワインが生まれると信じ、歩み続けています。「悠々として急げ!」こんな言葉の似あう造り手です。
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