ワインコンクール・受賞ワイン紹介

コンクール・コンテスト・コンペティションとは?

ワインの良し悪しを評価する競技会、品評会を指します。
開催されるコンクールは大小あるものの基本的には審査員による審査が行われます。
受賞したワインにはその証明としてボトルにシールが貼られます。

開催国によっては「コンテスト」や「コンペティション」といった呼び方をされます。
フランスやフランス語圏では「コンクール」、英語圏では「コンテスト」や「コンペティション」が使われることが多く、内容についてはどちらも審査員による試飲会による審査です。
近年では消費者の利便性が優先され、英語表記が増えているようです。

世界中でワインが生産されるようになり、現在では有名なものだけでも30以上ものコンテストが開催されています。
ワインの好みには個人差があるため、コンクールの審査や結果については賛否両論が起こることもしばしば。
しかし、おいしいワインを探すための指標にもなる事は間違いなく、ワイン選びの手がかりの一つにすることができます。
ぜひ参考にしてみてください。


世界の代表的なワインコンクールは?

ワインの格付け自体は古くからフランスで行われてきました。
しかし、産地が世界中に広がりフランスの法律であるワイン法に収まらなくなりはじめ、各地で新興国ワインと伝統国ワインの格付けを行うイベントが開催され始めました。
そして1976年、アメリカ建国200周年の記念イベントとして開催された、フランスとアメリカの2か国間の品評会に於いてアメリカのワインが高評価を受けてしまい、ワイン業界に激震が走り、新世界ワインが世に出るきっかけとなります。
この大事件をギリシャ神話「パリスの審判」になぞらえ、通称「パリスの審判(ワイン)」と呼ばれました。

今ではワインのコンクールは世界中で大小様々に開催されています。
結果がすべてではありませんがおいしいワイン選びの参考になるといえます。
以下には世界のワインコンクールと日本のワインコンクールの一部をご紹介します。
ぜひ購入の際の参考にしてみてください。


Decanter World Wine Awards
世界で最も金賞を獲るのが難しいとされるコンクールです。
主催はイギリスの月刊ワイン雑誌「デキャンター」で、ロンドンで毎年4月に開催。
2004年から毎年開催され、世界56ヶ国から、2021年度は18,094種のワインが出品されその出品数は毎年世界最大を更新しています。
エントリーには制約があり、審査をするのはマスター・オブ・ワインを持つ44名と世界トップクラスの難易度の資格であるマスター・ソムリエを持つ11名を含む170名です。
審査は100%ブラインドであること、2週間にわたり審査が行われることから信頼できる評価が下されるとされ、ワイン業界でも注目されているコンペティションです。

International Wine Challenge
1984年からロンドンで開催されている歴史あるコンペです。 ワインインターナショナルマガジンの企画として始まりましたが売却されたため、主催者が変わっています。
2007年からワイン部門に加えて日本酒部門(SAKE部門)が設けられています。
厳しい基準をクリアした400名近い審査員によってブラインド審査が行われます。
年に2回、4月と11月に開催されており、地域によってブドウの生育期間が違うことなどを考慮して審査の公平性を保っていることなどから、世界でも評価の高いコンペとされています。

Concours des Grands Vin de Macon
世界最大級のワインコンクールとしてギネスブックにも登録。
正式には「フランス高品質ワインコンクール」です。
フランス・ブルゴーニュ地方のマコンで毎年5月に開催され、出品されるワインは1万点以上です。
審査員は2300人もおり、フランスワインの指針となるコンクールとして有名です。

Concours General Agricole Paris
フランス農水省が主催するワインコンクールです。
フランス・パリで毎年開催される農産物を対象とした国内最大規模のコンクールです。
130年以上の歴史を持つ伝統的なコンクールで、フランス国内から1万点以上が出品されます。
産地ごとの予備審査後に、パリで行われる本選に選出されたワインが厳正なブラインド審査で競い合います。
プロフェッショナルな審査員による審査に加え、ボトルを紙で覆いコルクも共通のものを使用する厳しい内容でハイレベルなコンクールです。

Concours Mondial de Bruxelles
ベルギー政府が監査する由緒あるコンクールの1つ。
1994年より毎年4月初旬にブリッユセルにて開催されています。
2000年には27カ国から2709本の参加があり、そのうち775種類のワインが賞を獲得しました。

Berlin Wine Trophy
ドイツの首都ベルリンで毎年開催される国際ワイン品評会。
世界各国から3千アイテム以上のワインをソムリエやネゴシアン、ワイン醸造家等が採点。
その合計点でメダルが付与されます。




Japan Wine Competition(日本ワインコンクール)
国産ぶどうを100%使用して、日本で造られた「日本ワイン」を対象にした、日本で唯一のコンクール。
日本ワインの品質と認知度の向上を目指して毎年行われています。
ボルドー大学ワイン教育部長、マスター・オブ・ワイン協会元会長、ワインジャーナリストなど 約25名の審査員が、官能審査による審査をし、色、香り、味、ハーモニー等の各項目ごとに20点満点で採点するスタイル。
各部門ごとに、金賞(17.0点以上が標準)、銀賞(15.5点以上17.0点未満が標準)、銅賞(14.0点以上15.5点未満が標準)、奨励賞(13.0点以上14.0点未満が標準)を決定する。
その他、各部門の銀賞以上の中で、最高点のワインが部門最高賞、各部門のうち銀賞以上を受賞した2,000円未満のものの中で、最高点のワインがコストパフォーマンス賞として表彰される。

Japan Wine Challenge(ジャパン・ワイン・チャレンジ)
設立以降、年々規模を拡大し、今やアジア最大規模のワイン審査会の一つです。
マスター・オブ・ワイン並びにインターナショナル・ワイン・コンペティション、国際的にもトップクラスの審査員パネルメンバーによって審査し、日本トップのワインライターや、日本のワイン貿易やメディア関連のメンバーも集まり賞を決定しています。
この賞はワイン業界、日本のワイン愛好家にとっても正式な審査会として大きく認知されています。

Sakura Woman's Wine Award(サクラアワード)
ワインスクールを主宰する田辺由美さんが審査責任者を務める、日本最大級もワイン審査会です。
審査員は全員女性で、ソムリエ、ワイン醸造家、ワイン講師、ワインジャーナリスト、ワインインポーター・流通・ワインショップの担当者などワインのスペシャリストです。
すべてのワインがブラインドでテイスティングされ、厳正な審査をもとに受賞ワインが決定されます。
受賞結果は国内外より注目を集め、日本女性の目線という新しいワイン選びの基準を生み出して、日本ワイン業界のあらなる活性化という相乗効果をもたらしています。

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