岡山県 ドメーヌ・テッタ(第2回訪問)
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domaine tetta (ドメーヌ・テッタ)
所在地:岡山県新見市哲多町
代表取締役:高橋竜太さん
設立:2016年
取材者:宮本輝紀(2016年9月18日) |
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9月18日の日曜日、岡山県"domaine tetta”(ドメーヌ・テッタ)のオープニング・レセプションが開催されました!
今までは収穫したぶどうを他県のワイナリーに委託醸造していましたが、高橋竜太社長はじめ岡山県新見市哲多町を大切に思う人々の熱意によって、どうしてもぶどうの採れたこの地でワインを造りたいという思いが実り、とうとう念願の醸造所完成に漕ぎ着けました。 醸造所設計はインテリアデザイナーとしてレクサス・ドバイショップやディーゼル・N.Y.フラッグシップ店などを手掛けた、世界的に高い評価を得ている 岡山県出身ワンダーウォール代表・片山正通さんプロデュースの醸造所です。 |
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ワイナリーのある岡山県は「晴れの国」と言われるほど、日照量に恵まれ、ワイナリーと畑は石灰岩質の標高400〜600mのカルスト台地上にあり、寒暖差もありぶどう栽培には非常に適した環境です。
1994年植樹した際は2haでしたが、現在は着実に畑を増やし10haの開墾(内6haにぶどう植樹)を行い、生食用ぶどう・ワイン用ぶどうの木が試験栽培も含め約20品種あり、 仕立ては垣根仕立て、棚仕立ての双方を品種に合わせて行っています。 |
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ぶどうは元々、黒海とカスピ海に挟まれたコーカサス地方の植物で、その地の土壌である石灰質が最も向いていると言われています。
石灰質土壌は全世界で7%程度しかなく、特に日本では少ないですがTETTAの畑は石灰質が露出した珍しいところです。 |
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醸造所内は天然酵母使用を前提に考えており、サニタリーを徹底しています。
またぶどうにできるだけストレスを与えない重力式移動(グラヴィティ・フロー)を行うため、ぶどう搬入及び圧搾は1Fで行い、果汁をフォークリフトで運んだタンクで受ける仕組みとなっています。
タンクは最大2000リットルといった小型のタイプで、ぶどうのタイプ、区画、醸造法によって小仕込みを行います。 |
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ぶどうはできるだけ手除梗するそうです。 |
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タンク下にパレットを引き、フォークリフトでの移動がすぐできるようになっています。セガン・モロー社製樽の鏡面には"Premium"と刻印されていました。 |
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今回は”オープニング・レセプション”ということで、岡山県内外から200人という多くの方々がお越しになりました。
domaine tetta、この地域、スタッフの方々を愛し、応援していこうという熱い気持ちが会場中に充満していました。 |
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domaine tetta高橋竜太社長は新見市哲多町出身。大学卒業後数年して家業の建設業を引き継ぎましたが、地域特産のぶどうが高齢化や過疎化によって、耕作放棄地が増えていく現状を憂慮し、「最高のポテンシャルを持つ、素晴らしいぶどうが取れるのに、このまま畑がダメになるのはもったいない」と考え、2009年TETTA株式会社設立にてワイン造りを視野に入れた活動を行っています。
ぶどう・ワイン、そして地元にかける情熱と魅力的な人柄で、多くの賛同者を得ています。
片寄広朗(かたよせ ひろあき)醸造責任者は大阪出身。
元ソムリエで、フランスのブルゴーニュとシャンパーニュ地方で計6年間、本場のワイン造りを学びました。
帰国後、日本国内でワイン造りの理想地を探していましたが、そこで高橋社長とTETTAのの土地に惚れ込み、家族を引き連れて移住、ぶどう栽培とワイン造りを行っています。
のどにひっかからない、スムースで自然なワインを理想としています。
"domaine tetta"は様々な努力のもとに、今回、最高の土地、最高の人、最高の醸造所が揃いました。
これから自社醸造による、”最高のワイン”を目指されます。
私たちも、今までの努力が実るよう、末永く応援していきたいと思います。
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