山梨県 まるき葡萄酒 
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まるき葡萄酒
所在地:山梨県山梨市牧丘
醸造責任者:薬袋才樹さん
設立:1949年
取材者:宮本輝紀(2015年10月13日) |
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まるき葡萄酒は1891年ワイン生産開始の日本初ワイナリー「大日本山梨葡萄酒会社」の流れを汲む、現存する日本最古のワイナリーです。
1877年(明治10年)、日本人として初めてワイン醸造技術習得のためにフランスに渡った土屋龍憲は、帰国後、培ってきた技術を日本にて広めるために設立されました。
ワイナリーは、甲府盆地を東西に走る甲州市勝沼町の勝沼バイパス・下岩崎交差点を南に向かってすぐの小高い場所にあり、特徴的なオレンジ色の建物が目を引きます。
売店では、歴史を感じさせながらも美しい内装となっています。
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まるき葡萄酒の栽培方法は「不耕起草生栽培」で土台となる考え方が「サスティナビリティ」です。
畑でぶどうの樹と一緒に色んな種類の雑草を生やすと、根が伸びて張っている土壌の中では根の周りに 様々な微生物が住み着き増えます。
それにより悪い菌による土壌病害を抑え、バランスの良い水はけと保水性をもたらし、伸びた草が多くの 昆虫、小動物にとって住みやすい環境となり、葡萄の樹を狙う害虫にとっての天敵が増え、虫害を最小限 に抑えます。
また畑の除草と施肥担当として羊を畑で飼っており、マスコットアイドル的存在となっています。
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薬袋才樹(みないまさき)醸造責任者は、1956年(昭和31年)山梨生まれ、山梨大学発酵生産学科卒。
ワイン造りにおいて、最優先はあくまで「ワインにとって」で、いつも条件の違う状況においてその場その時に合わせてベストの方法を選択するよう心がけています。
日本には「日本食に合うワイン」がまず必要で、その筆頭が「甲州種の白ワイン」であり、次が赤の「ベリーA」と考えています。
地産地消の産物同士がマリアージュしないわけがないので、この二つを軸にして「毎日飲むためのデイリーワイン」と「特別な日に飲むワイン」をラインナップしていっています。
このような使い分けで、日本の食卓でのワイン普及浸透を目指しています。 |