長野・ファンキーシャトー
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ファンキーシャトー
所在地:長野県小県郡青木村
醸造責任者:金橋豊彦さん
設立:2008年
取材者:宮本輝紀(2015年12月26日) |
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ファンキーシャトーは2011年、音楽プロデューサーとして有名な金橋豊彦さんが、自分たちの好きな味とコンセプトを追及したワインを造りたくて設立したワイナリーです。ファンキーシャトーのある青木村は、古来より山岳信仰で有名な子檀嶺岳(こまゆみだけ)の山麓にあり、今から1700万年前から520万年前には”フォッサ・マグナ”と呼ばれる海の底だった地域で、現在でも魚・クジラ・貝などの化石が産出される地質です。平均年間日照時間は全国でも最も長く2000時間を超え、降雨量も少なく、昼夜の温度差も大きい、国内有数のぶどう栽培に恵まれた地域です。車では長野自動車道梓川インターから国道143号線を走り、山間の道をしばらく走ったところにワイナリーが見えています。 |
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オーナーの金橋さんは、2008年上田市東山地区の1.25haの畑からぶどう造りを開始し、その後隣の青木村4.5ha、上田市東山地区0.85haと自社畑を増やしています。土地が本来持っている特色を存分に発揮させるために肥料は極力せず、農薬は春先に可能な限り低濃度の石灰硫黄合剤と雨季に数度のボルドー液散布、それ以外は最小限の部分散布で対応、除草剤は使いません。効率的な手入れの為、ぶどう畑の温湿度センシングを設置し、畑に設置したセンサーで温度・湿度・雨量を測定し、データを基に適時・適量の施肥・農薬散布及び収穫ができるようになりました。この手入れにより、畑内で生態系が多様化し、大地が持つ自然本来の力を発揮することができます。 |
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ワイン造りはぶどうと土地の特徴を発揮させるため、選果の徹底、自然発酵、無濾過、無清澄というスタイルです。その為、サニテーション(衛生管理)を徹底しています。
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金橋オーナーの音楽で培われた感性はワインにも表れ、ぶどうや大地の力を十分に感じると共に、繊細な美的感覚まで飲み手に伝わってきます。「自然からのメッセージが感じられ、飲んで楽しく、精神的な豊かさを与えてくれるワインを育むぶどうづくりを目指しています。」と語る金橋オーナーの思い、ぜひ多くの人に体験してもらいたいです。
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