五味葡萄酒

山梨県・五味葡萄酒 

五味葡萄酒

所在地:山梨県甲州市塩山藤木
醸造責任者:近藤修通さん
設立1962年
取材者:宮本輝紀(2015年10月19日)

五味葡萄酒のある山梨県甲州市塩山地域は、花と寺の美しい土地として知られており、甲斐武田家の菩提寺として有名な恵林寺(えりんじ)があります。織田信長による甲州征伐時、焼き討ちにあった際に快川紹喜住職が、燃え盛る三門の上で発した言葉「心頭を滅却すれば火も自ら涼し」はつとに有名です。その恵林寺から歩いてもすぐの場所に五味葡萄酒はあります。

五味葡萄酒は、五味兵部さん創業の家族経営のワイナリーです。 醸造所は昭和初期の農協共選場を移築し、創業当初(1953年)はぶどう果汁(ジュース)工場でした。 その後、果実酒免許を取得し法人化(1963年)しました。共同醸造所の免許と共に、醸造を委託していた株主の農家も抱える形になった関係で、地元との交流が深く、長く親しまれている地元密着型企業です。

かわいらしい木造の売店内は、このワイナリーの熱烈なファンである、画家の水森亜土さんの作品が多く展示 されています。

家族経営のワイナリーとしては、山梨県内でも規模が大きいグループに入ります。原料は一部勝沼農協のものを使用していますが、他は全て自社か契約栽培の高品質なぶどうを使っています。自社畑は約2ha、塩山市内に数箇所、うち一つは醸造所のすぐ近くで、河川敷の砂質の礫が混じる水はけの良い場所にあり、樹齢40年の甲州が植えられています。また山梨県北杜市明野にある一軒の農家にカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなどの栽培も依頼しています。

醸造所は以前、日本酒造りが行われていた場所で、歴史を感じられます。しかし醸造設備はバルーン式圧搾機や温度管理用ジャケット付きステンレスタンクなど、最新の機器が揃っています。

栽培・醸造責任者の近藤修通専務取締役は1969年生まれ。山梨大学ワイン科学研究センターで栽培・醸造学を学んだ後、山梨県内のワイナリーで醸造責任者や工場長を歴任しました。2015年から五味葡萄酒での造りを取り仕切り、ぶどうと地域本来の特性を生かし、世界に通用する高品質な日本ワインの醸造を行っています。深い知識と構築された理論に基づきながらも、自然と人の暖かみを感じるワインが魅力のワイナリーです。

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